「スカパー!アダルト放送大賞」授賞式レポート

今年も国内最大級のAVアワード「スカパー!アダルト放送大賞」の授賞式が開催された。前回に引き続き、無観客での授賞式となったが、会場は熱気と緊張に包まれ、きらびやかな衣装をまとったノミネート女優たちは、今や遅しと発表を待っていた。

 16年の歴史を誇る「スカパー!アダルト放送大賞」では、数々のレジェンド女優が女優賞、新人女優賞、熟女女優賞に名を連ねてきたが、今年は形式を一新。

 従来の女優賞、新人女優賞、熟女女優賞の各部門での表彰ではなく、各チャンネルから選出されたValuable Actress(VA)の9名で賞を競う方式に変更された。投票レースの末、彼女たちの中からMost Valuable Actress(MVA)が決められるのだ。

 また、事前に行われたエロ学力とエロテクニックを競うスカパー!アダルト独自テストで優秀な成績を収めた女優には、特別賞としてMIA(Most Intelligent Actress)、MTA(Most Technical Actress)が授与されることになった。

 新たな歴史に名を刻む女優は誰なのか──。ピンと張りつめた空気のなか、いよいよ授賞式が開幕。

 今年の司会はお笑いコンビ「さらば青春の光」と女優の米田弥央だ。さらば青春の光の森田哲矢は昨年「ペンション殺人事件」(SODクリエイト)にて製作の総指揮を執るほどのAV好き。MCとして申し分のない人選で、セクシー女優たちとのかけあいも注目だ。

 賞の発表を前に、まずは各ノミネート女優にVAとしてのトロフィーが授与された。「この日を待ちわびていました。ファンの皆さんは最後まで結果を見届けてくれたらうれしいです!」(百永さりな)「今回こそ日本一エロい人になりたいです!」(浜崎真緒)「昨日は寝る前にMVAを獲るイメトレをして、コメントを考えたりしてました。考えてたら、投票期間のことを思い出して泣いちゃいました」(藤森里穂)など、各々が投票レースを無事に終えたという自信に満ちた面持ちで、賞への意気込みを熱く語った。

 続いて、いよいよ各受賞者の発表にうつる。まずはエロ学力を競うMIAの発表だ。このテストでは漢字知識や体位の名称を問うほか、和文英訳まで出題されるかなりのハイレベルなものであった。それゆえ案の定、珍回答が続出。受賞者発表の前に、いくつかの爆笑珍回答が披露された。

 漢字の書き取り問題にて、「男根」を「大根」と書き間違えたのは宮沢ちはると本郷愛。宮沢は「時間がないのと、料理が得意なので、大根だと思っちゃいました(笑)」と会場の笑いを誘った。

 「MM号」=「マジックミラー号」などといった、AV用語の意味を問う出題もあったが、「DT」の意味(正解は「童貞」)を青空ひかりは、「なにか越しではなく、直で触るのがモットーなので」という理由から「ダイレクトタッチ」と回答。おぼこい顔からは想像ができない積極的発言に会場のボルテージは一層高まった。

 さらに「穴」を使ったことわざを答える問題では「肉棒触れれば穴に入る」という、枢木あおいの創作文が話題に。「肉棒って触ったら大きくなって穴に入るじゃないですか」とセクシー女優ならではのコメントを発した。

 さらに、百永さりなも「穴も使えば使うほど奥が深い」という名言を爆誕させた。「使えば使うほど膣は奥が深くなっていくから」と説得力に富む言葉を残し、東ブクロも「これは広辞苑に載るかもしれん」と話すなど納得の様子。

 このように誰もが苦戦するなか、89点という高得点を獲得し、見事に初代MIAに選ばれたのは……伊東める! 「菊一文字」「コタツがくれ」といったマイナーな体位の名称も正答させる驚きのエロインテリぶりを見せ、2位の本郷に32点差をつけてのぶっちぎりの1位であった。

 MIAのプレゼンターには、前年度の新人女優賞受賞者・大浦真奈美が立ち、トロフィーを受け取った伊東は「この世界に入ったからには、なにか賞を獲って台湾(※伊東は台湾生まれの日台ミックス)にいる家族を安心させたかったので、すごいうれしいです」と涙ながらにコメント。森田に「エロ学力テストで1位を獲ったって言うの?」と聞かれた伊東だったが、「言います! 『コタツがくれ』がわかったよ、と台湾の従兄弟に伝えたい」と喜びを噛み締めた。並々ならぬ覚悟を決めて海を越えてきた伊東の受賞に、会場からは大きな拍手が送られた。

 授賞式後の取材では「AVデビューして半年でのノミネートは、ものすごくプレッシャーだったし、場違いなんじゃないかと不安だったんですが、ファンの方が『半年ですごいよ』『賞獲りたいね』と言ってくれました。それで私も本気で賞を獲りにいこうって気持ちになりました。MIAを受賞できてすごくうれしかったです」と、再び涙を浮かべた。

 続いて、MTAの発表に移る。MTAを決めるために行われたのは、目隠し状態で野菜のオモチャにコンドームをかぶせる「目隠しコンドーム早かぶせ」と、騎乗位の体勢で足踏みポンプから風船に空気を送り込む「騎乗位風船早割り」の2種目。それぞれの合計タイムが最も早かった女優にMTAが授与されるのだ。

 こちらも学力テスト同様、女優たちの奮闘ぶりがVTRで放送された。暗中でのコンドームかぶせに苦戦した藤森里穂は「私はコンドームつけない派なので! 『NOコンドーム YESライフ』です」とナマ至上主義の演説をぶち、見る者の股間を刺激してくれた。

 「騎乗位風船早割り」のVTRでは、浜崎真緒のあえぎっぷりが話題に。森田に「表現力がすごい」と振られた浜崎は「私、入ってました……、男根が」と衝撃の告白。真偽のほどはさておき、ハママオの嬌声は一見の価値ありなので、ぜひ「SPOOX EX」にて公開中の動画をご覧いただきたい。

  そして、上記のような競技で圧巻のタイムを叩きだしたMTAは……本郷愛!

 名前が呼ばれた瞬間、「やったー!」と歓喜する本郷。MTAのプレゼンターには前年の熟女女優賞受賞者・綾瀬麻衣子が立ち、トロフィーを受け取った本郷は、「MTAありがとうございます。今まで24作品くらい出演していますが、受けの作品が多かったので、今後は攻めもいけるんじゃないかと思います。なので、痴女作品や小悪魔系の作品を出して、ファンの皆さんにもっと気持ちよくなってもらえるように頑張ります!」とうれしさを爆発させた。「MTA獲得によって仕事の幅が広がるかもしれない!」と森田が話すように、今年は本郷の新境地開拓に期待したいところだ。

 MVAの発表を目前に、過去の受賞者一覧がモニターにずらりと紹介されると、さらば青春の光の2人は「あいだゆあさんのグラインドは忘れられない!」「これは、ここに名を連ねたいですよね。みなさんが目指す理由がわかる」とMVAの価値を力説。会場の熱気は最高潮に達した。

 さらに、前年の女優賞に輝いた佐倉絆がプレゼンターとして登場。「賞を獲ってラーメン屋を始めました。スカパー!アダルトの賞は起業にも生かせます! 絶対に私が獲る、という強い気持ちを持ってください!」と顔が強張る後輩たちに向かって、ユーモアあふれるアドバイスを送り、場を盛り上げた。

 そして、いよいよ栄えあるMVAが読み上げられた。森田の口から呼ばれたのは……本郷愛! なんと彼女はMTAとMVAの二冠に輝いたのだ。

 割れんばかりの拍手のなか、プレゼンターの佐倉絆も「トロフィーの重みは持ったものでないとわからない。本当におめでとうございます」と涙を流して祝福した。

 本郷は「ほんとにこの2ヶ月間、何度もくじけそうになったり、自信がなくなったりしたことがたくさんありました。事務所の先輩女優のみなさんやスタッフさん、ファンのみなさんが支えてくださって、最後まで走りきることができました。この賞に誇りを持ちながら、今後もAV女優としてどんどんどんどん前に進んでいきたいと思います。ほんとにありがとうございました」と小さな顔をうれし涙で濡らし、感謝を述べた。

 受賞後の取材では「『愛ちゃんにとって、この大賞がすごくいい思い出になってほしいし、いい景色を見せてあげたいから絶対に大賞を獲らせるね』と、ファンの方が言ってくださった。その言葉を信じてたし、投票してよかったと思ってもらえるような結果を残したかったんです。夢を追いかけていたら、愛を得ました!」と話し、ファンとの深い絆を強調した。

 また、MIAでも伊東に次ぐ2位の記録だったことにも触れ、「もう少し頑張ったら三冠狙えたかもしれないですね。これからは、知能もあり、技術もあり、人気もあり、すべてを兼ね備えた女優さんになりたいと思います」と、今後の目標を語った。

 新たな歴史に名を刻んだ伊東めると本郷愛は、それぞれデビューから半年と2年という若手女優。今後、2人がAV業界のけん引役となり、新時代を切り開いていくと誰にも確信させた授賞式であった。

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受賞したお二人の喜びのコメントはこちらからご覧ください。

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公式YouTubeチャンネル『受賞女優スペシャルインタビュー』

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