カントクたちがAVを撮る理由


第41回 黒田悠斗(前編)
「中高で女子と喋ったのは4回のみ」

トップAV男優にしてAV監督業も兼ねる黒田悠斗。誰が見てもマッチョなイケメン枠の彼だが、意外な少年時代があった。性のめざめを経て、やがて「人生はSEXだ」と覚醒し、そこから始まったAV人生を今月は大いに語ってもらった。

──過去にも何度か監督をやっていた黒田君が去年からh.m.pで撮るようになりました。そのきっかけは何だったんですか?

「急に笠井(雅裕プロデューサー)さんから電話がかかってきたんです。僕の監督作品で、9年くらい前にムーディーズさんで撮った『素●生ハメfile』ってのがあるんですけど、笠井さんはその作品を観てたみたいで、『男優じゃないと撮れないような変わった企画を。ニッチなものしか売れないから、そのニッチをやってほしい』という依頼でした。それで、M字開脚が好きなので、神波多一花ちゃんの『M字痴女トランスセックス 神波多一花』をまず撮ったんです」


──M字開脚が好きなんだ?

「身長の高い女性の脚がM字になってるフォルムが好きなんです。で、もっと好きなのがヤリマンです」

──それが、h.m.pでの監督2作目の『とりあえずパコろッ!S●Xだいすきヤリマンギャル!一条リオン』ですね。これが今月スカパー!アダルトのレインボーチャンネルHDで放送されるので、監督として見どころを語ってください。

「彼女は突き抜けたヤリマンなので本当に好きになりました。リオンちゃんのキャラを伝える編集にしているので、この作品を見た人が彼女を好きになってもらえたら僕も嬉しいです」

── 一条リオンの「初体験が小5のときで相手が小6」から始まって、「3P以上じゃないとSEXとはいわない」なんて発言もシビれますよね。黒田君はヤリマンのどういうところに惹かれます?

「基本、人に優しいですね、ヤリマンの人って。押しにも弱いし、空気をすごく読むし。あとSEXに積極的。そのへんですね」

──黒田君はバラエティに富んだ性癖の持ち主だよね。今はなきAV誌『ビデオ・ザ・ワールド』(コアマガジン)の連載コラムで書いていたけど、昔はロリにハマっていたとか。

「ロリコンは高校2年で卒業しました。たぶん、へそ曲がりなんです。そのときそのときで、人がいかない性癖にいこうとするんですよ。だから高校2年でロリ卒業して、今度は高校3年でSMに没頭と、どんどん性癖の興味が変わる。ニューハーフ好きの性癖もおんなじ感じのいきさつだったんだけど、今はTVつけたらオネエタレントも当たり前の存在になっちゃったから、じゃあほかのとこにいこうかなみたいな。次はなんですかねぇ……なんかインモラル感じるマイナーなものを探してみます」


「とりあえずパコろッ!S●Xだいすきヤリマンギャル!一条リオン」(レインボーチャンネルHD)

──そういうのは楽しみとしてやってる?

「そうですね」

──持って生まれた本当の性的嗜好はないの?

「ずっと変わらないものってないですね、僕。飽きっぽいとこあるんで」

──ちなみに初体験はいつ?

「大学入ってから。ハタチです」

──初めてのオナニーは?

「15歳のときに道端に落ちてた裏本を見て、性にめざめたんですよ。性に関する物が我が家にはひとつもなかったんで、恋愛や性にまったく無知な人間でした。そんな無菌状態のとこに、グロテスクで丸見えな裏本がズドン! と」

──実家が熱心な仏教徒なんだよね?

「朝六時から写経とかやらされる家だったんで。で、15で裏本見たときに心のダムが決壊しちゃって。そこからSEXのことしか考えられないようになって、今のAV男優業に至るわけです。15から20歳までの5年間はオナニーに溺れて、20歳からはSEXに溺れてます、20年間ずっと」


「とりあえずパコろッ!S●Xだいすきヤリマンギャル!一条リオン」(レインボーチャンネルHD)

──中学高校時代は普通に女の子と喋ってはいたの?

「家で写経してる奴が外で喋れるわけないじゃないですか(笑)。中学から高校卒業するまで4言しか喋ってないですから僕。『消しゴム落ちてるよ』と『プリントが1枚あまってるよ』と、『卒業アルバムに名前書いてくれる?』っていうのと、あと何だったかな……『先生が呼んでたよ』か。女の子と喋ったのってのその4言だけ」

──それは意外! 客観視して振り返ると、女子から見るとどういう少年だったんだろうね?

「キモいでしょ(笑)」

──えー、イケメンなのに。

「全然イケメンじゃないですから僕。高校のときも気持ち悪いですから。今より10キロ痩せててガリガリで」

──では、20歳での初めてのSEXについて聞かせてください。


「とりあえずパコろッ!S●Xだいすきヤリマンギャル!一条リオン」(レインボーチャンネルHD)

「一浪して大学に入って、1年のときに、障害者の方の運動補助などをやるボランティアサークルに入ったんです。新入生歓迎会のときにすげぇ可愛いコがいて、ついていったらそのサークルで、話を聞いて、僕は断れない性格だからそのまま入っちゃって。で、2年越しに告白したけど、その人にはフラれたんです。で、同じサークルの別の女性と初体験しました」

──好きになるタイプの傾向は?

「童貞捨てるまでは、天使みたいな汚れのない人を好きになってました。20歳のときに童貞捨てた相手の人も、ほんと心が淀んでなくて、こんなピュアな人いるんだっていう聖母マリアみたいな人でしたね」

──その人とそうなった経緯を。

「サークルの2年先輩で、飲み会のときに泣いてたんです。彼氏と揉めてたみたい。こんな天使みたいな人を泣かすのは許せないと思って『僕とつき合ったら泣かすことないんで』って真剣に口説いて……っていうか思いを伝えて。そしたらつき合うことになったんです。で、初体験は最高でしたね。でも、そこからどんどん落ちていくんですけどね」


「とりあえずパコろッ!S●Xだいすきヤリマンギャル!一条リオン」(レインボーチャンネルHD)

──というと?

「自分の中の中心にSEXが来ちゃって、こんな気持ちいいものがあるんだって。人間ってこれのために生きてるんじゃないかって思っちゃって。初体験のあと、家帰ってノートに【SEXの素晴らしさ】を何ページにもわたって書いたんです。映画観ても内容すぐに忘れちゃうような人間だから僕。初体験って人生で1回しかないから、この時の感動を文字化しときたかったんですよね。でも、気持ちよさをおぼえちゃったから、そこから今度は浮気癖が出てくるんですよ」

──初体験の直後から浮気を?

「いえ。経験2人目以降からです。次は同じサークルの後輩のコと大学4年までつき合いました。その彼女に『AV男優になろうと思ってる』っていったらフラれちゃって。それで気持ちが振りきれてAV業界に飛び込むんです」

──AVは見ていたの?

「見たことなかったですね」

──それで男優志望というのはめずらしいですね。なんで男優になったんですか?


「とりあえずパコろッ!S●Xだいすきヤリマンギャル!一条リオン」(レインボーチャンネルHD)

「卒業する3月の時点で一般企業の内定をもらってたんですけど、会社入っても続かないだろうと思って、人生1回だから何をやりたいか自分を見つめ直したときに、『別冊宝島』(宝島社)とかにAV現場のルポがよく載ってたんです。バクシーシ山下カンパニー松尾、安達かおるの3人の現場が。男優の観念絵夢とかポンプ宇野とかが記事で紹介されてるんだけど、包茎の余った皮を切り取って食ったり、ゲロ吐きかけながらレ●プしてたり、雪山で男を裸で逆さ吊りにしてフェラ抜き撮ってたり。わー、クレイジーだなって、この世界に惹かれたんです」

──V&Rプランニングが発端だったんだ。

「AV男優のことあまり知らなかったんですけど、僕の中で勝手にマッチョなイメージがあって。それで3ヶ月間ジムに週4で通って男優っぽい身体を作りあげて。次は自分でプロフィールの宣伝材料を作って、AVメーカーの連絡先を雑誌で見つけて各メーカーに送りつけたんです」

──どんな宣材を作ったの?

「自分のいろんな写真をコラージュした、AVのパッケージみたいなやつです。『ビデオボーイ』(英知出版)の巻末に37社(AVメーカー)載ってて、レンタルもセルも知らずに全社に送って。たしか8社かな、返事来たのは。で、最初クリスタル映像の現場にいったんです。1999年6月2日に」


「とりあえずパコろッ!S●Xだいすきヤリマンギャル!一条リオン」(レインボーチャンネルHD)

──初めての男優仕事はどうだった?

「女優のカラミの回数の制限があって、僕は疑似SEXなんですけど、ギャル大好きな監督が男優の代わりに本●やるんですよ。撮影現場は監督の家で、監督の奥さんと幼稚園児ぐらいの子供が2階のリビングにいるのに、1階の小部屋で監督がギャルとハメ撮りするという」

──え〜!?

「上に妻子がいるのに、旦那が下でハメ撮りしてるっていうアウトローな感じがものすごく気に入って、この世界で絶対に生きていこうと思いました。でも、V&Rの現場のような変な仕事がなかなか回ってこないんですよ。『何でもできる』ってアピールしたのに。でも、メーカー側としても、金髪で筋肉質の奴にウ●コ食わせようとは思わないですからね」

──ハハハ、そうですね。

「僕のいきたい世界とキャラクターが合致してなかった」

──観念絵夢やポンプ宇野みたいな強烈な個性派じゃないわけですからね。

「そうそう。リサーチしてなかったんですよね。どこの現場にいっても女の子との普通のカラミでした」


「とりあえずパコろッ!S●Xだいすきヤリマンギャル!一条リオン」(レインボーチャンネルHD)

──やっぱり普通の単体女優とのカラミは楽しくなかった?

「今は面白さがわかってきました。男優の技量で女優の反応って全然変わってくるから」

──単体の新人女優を相手にしても、多くの男優がもてなし系なのに対して、違う方向の質問をしますよね、黒田君は。単純に自分の興味からですか?

「そうですね。でも、だいたい男優は喋るなっていわれることが多いですね。それさえなければ自分の好きなこと聞きますけど、難しいですよね。ユーザーからしたらうるせえよってなっちゃうだろうし」

──監督からはっきりいわれます?

「単体系のメーカーのほとんどがそうですね。カラミの最中に喋ると『シーッ』て。存在感消せっていわれることが多いです。でもアリスJAPANの坂本優二監督は意地悪な質問も好きみたいだから、僕がヘンなこといってても止めないんですよね」

──坂本監督はそうですね。

「坂本さんの現場は自由にやらせてくれるから好きですね」

──では、後編は男優業および監督業についてさらに詳しく、そして、目指すところなども伺いたいと思います。

Profile

黒田悠斗(くろだゆうと)
1975年長崎県生まれ。20歳での童貞喪失を経てSEXの快楽に大覚醒。大学卒業後はAV男優業を志し、AVメーカー各社に自身の宣材を送る。1999年6月のクリスタル映像の現場でAV男優デビュー。2001年に『The 姉妹』(ネクストイレブン)で監督デビュー。トップAV男優のひとりとして活躍しながら、『素●生ハメfile』『ロリロリパイパン早乙女みなき』など、監督業でも異才を発揮している。

Profile

文・沢木毅彦
さわき・たけひこ 1961年生まれ。フリーライター。AV草創期よりAV専門誌にレビュー、取材記事を寄稿。月刊誌、週刊誌、WEBで細々と執筆中。香港映画と香港街歩きマニア。ビールは香港の海鮮屋台で飲むサンミゲル(生力)とブルーガール(藍妹)が最好。
twitter:@berugiisan

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