アダルトレーベルの歴史研究

「マジックミラー号」でおなじみのAVメーカー「ディープス」は、1999年にソフト・オン・デマンド(以下、SOD)のグループ内メーカーとして発足。素●女子の羞恥と合法露出を両立させるマジックミラーAVのトップランナーとして走り続け、今年8月でちょうど創立20周年を迎えた。そんな同社を訪ねた取材班は、マジックミラー号を中心に、「ディープス」レーベルの作品について社長に伺った。

第7回 ディープス「マジックミラーの可能性は無限大」


「ザ・マジックミラー」の車体と室内(画像提供:ディープス)

第7回 ディープス「マジックミラーの可能性は無限大」

ディープスの原点である「マジックミラー号」は、1996年に当時の親会社であるSODの作品で産声をあげた。

ナンパされた女の子が招かれたトラックの荷台は、外観は鏡張りだが、車内からは外が丸見え。つまり、車内でエロプレイに興じる彼女たちにとっては衆人環視の変態露出プレイだが、外から見ればなんの変哲もないという、野外露出とコンプライアンスを両立する画期的な装置だ。エロ業界においては、ノーベル賞ものの発明と言ってよいだろう。

「本日はよろしくお願いいたします」

と、丁寧な口調で名刺をスッと出してきたディープスの渡邊社長。素●娘にハチャメチャなプレイを要求する作風に似合わず、ジェントルマンだ。グリーンハウスエフェクト監督として自身も毎月撮影を行い、プロデューサー経験もある若きリーダーである。そんな物腰柔らかな彼から名刺を受け取った取材班は、初手から度肝を抜かれた。


「ザ・マジックミラー 顔出し!働く美女限定 街頭調査!職場の同僚と日本一エロ~い車の中で2人っきり 同じオフィスで働く男女に突然のSEX交渉!!人生初の真正中●し!9」(放送:Splash)

その名刺には、社長の名前よりも目立つ位置に、高価なフルカラーのエンボス加工でマジックミラー号の車体が浮き彫りになっていたのだ。同社がいかにマジックミラー号に入れ込んでいるかが一目瞭然の瞬間だった。

ディープス草創期を切り盛りした元社長で、マジックミラー号の初代監督だったマメゾウ氏の著書『わが青春のマジックミラー号』(イースト・プレス)に、こんな一節がある。

「会社の名前は『株式会社マジックミラー号』だ」

SOD創業者の高橋がなり氏は、新設するAVメーカーに参画するようマメゾウ氏に指示し、新会社名の第一案をそう伝えたという。それくらい、同社とマジックミラー号は密接不可分の関係なのだ。


「ザ・マジックミラー 顔出し!子持ちの美人奥様限定 浮気検証!大人同士の友達男女が2人っきりの密室で濃厚ディープキスに挑戦!」(放送:フラミンゴ)

「1999年にディープスが会社として発足したと同時に、SODさんからのれん分けされるような形でウチもマジックミラー号を始めることになり、今日までディープスの代名詞ともいえる存在であり続けています。居酒屋などで知り合った人にこの名刺を渡すと、ディープスのロゴよりマジックミラー号の写真を見て、あー! あのAVのメーカーだ! と伝わるんです(笑)」

現在のディープスのマジックミラー号は、2013年に誕生した「4代目」だ。代替わりのたびに、古いものは爆破や破壊されてきた。マジックミラー号の中で痴態を披露してしまった女性たちの怨念をお祓いするという趣旨で、初代から続いているならわしだという。

この2013年は、ディープスという会社にとっての大きな転換点でもあったようだ。現在は素●専科として知られるディープスだが、2001年頃は企画単体の人気女優も多数起用していたし、2006〜2010年には新人女優を定期的に専属としてデビューさせてもいた。それを抜本的に変えたのが、2013年だ。


「一般男女モニタリングAV 素●大学生の性欲徹底検証 朝までエッチしなければ賞●10万●!終電を逃した男女の友達はラブホテルで2人っきりになったら1発10万●の連続射精セックスに挑戦してしまうのか!? 6」(放送:VENUS)

「あの当時は、作品内容に統一性がありませんでした。我々としては企画のオモチャ箱を自称していたんですが、作品のジャンルがさまざまで、メーカーのカラーが明らかではないということ。そこで、出演者を素●に特化した作品づくりをしようと、当時の社長だったルミナックスさんが旗を振ったんです」

ルミナックス氏とは、マジックミラー号の初代監督マメゾウ氏、そして2代目監督パンチ氏の後を継いだ3代目監督である。

「歴代のマジックミラー号には、素●の女の子だけを招いていたんですが、ルミナックスさんが2013年3月発売の作品で『顔出し! 女子大生限定 マジックミラー号 徹底検証! 男女の友情は成立する!? 友達関係のリアル素●大学生が日本一エロ~い車MM号の中で二人っきり♥ in池袋』という企画をやりました。女子大生と、その友達の男の子を車内に連れてきて、果たして2人の友情は成立するのか? それとも性欲に流されてSEXをしちゃうのか? という素●男女にスポットを当てた葛藤の中のエロを撮ったんですが、これがバカ売れしたことで、ディープスの素●推しの分岐点となりました」


「マジックミラーの向こうには自慢の妻!『メモリアルヌード』撮影中の素●奥様が夫に見られているとは知らずに寝取られ中●しSEX! 2」(放送:フラミンゴ)

しかも、同年12月には、やはりルミナックス氏が『顔出し! 働く美女限定 マジックミラー号 街頭調査! 職場の同僚とMM号の中で2人っきり♥ 理性と性欲どちらが勝つのか!? 同じオフィスで働く男女に突然のSEX交渉!! in池袋』にて、働く男女の下半身の葛藤に迫り、これもセールス的に大反響を呼んだことで、方向性の正しさは明白となったのである。

「これらを原型として生まれた人気シリーズが、2014年7月から始まる『一般男女モニタリングAV』です。さらに、彼氏や旦那さんがマジックミラーの部屋の外で待っている状況で、女性が流されて別の男の人とこっそりSEXしちゃうという、ネトラレの方向に発展したものが、『マジックミラーの向こうには○○』となります」

また、2トントラックで走り回るマジックミラー号の他に、2009年から一回り小さな車体の「マジックミラー便」も活躍している。

「マジックミラー号は車体が大きいので、撮影できる場所が限られてくるんですよね。大きな公園の駐車場であるとか。そこで、宅配便でよく使われている小型車を改造して、小回りのきくマジックミラー便を開発したんです。街中にあるどんな駐車場にでも止めて撮影ができるので、北海道から沖縄まで全国を旅しながらのナンパ撮影などにも重宝しました」


「マジックミラー便」の車体(画像提供:ディープス)

マジックミラー号とマジックミラー便は、撮影のコンセプト自体にも違いがある。前者は素●の女の子に声をかけ、ご褒美と引き換えに何らかのエロいミッションをやってもらうという、企画ありきの作品となる。一方、後者はよりナンパに特化したものだ。

「マジックミラー便はスタンダードに、熟女をナンパ、女子●生をナンパ、女子大生をナンパといった括りです。初期のマジックミラー号がそうだったように、ストリート感が売りですね。特に最近は人妻物がよく売れています」

マジックミラー便の作品は多々あるが、特筆すべきは、『3分前まで女子○生』シリーズだろう。卒業式の日に撮影を敢行し、数分前まで女子●生だった娘たちをハメてしまう意欲作だ。現在のところリリースされているのは10本だけだが、1年に1本しか作れないため、10年続く長寿シリーズということになる。同様の季節商品としては、ビーチでビキニギャルをナンパする『王道』シリーズもある。ディープス設立後、初代マジックミラー号の頃から、年に1作、夏に撮影してリリースされ続けている同社の代表作だ。


「ディープス20周年記念スペシャル作品! 顔出し解禁!! マジックミラー便 王道2018 総勢20人!未成年の素●ビキニ限定10人本●成功祭り! 2枚組8時間! 真夏の海ではしゃいでいた10代の水着素●女子のうぶなキツキツオマ○コに人生初のデカチン挿入とハードピストンで激イキ!! in湘南・江ノ島」(画像提供:ディープス)

だが、こうしてディープスの素●推し路線が着々と拡大していった矢先、同社の根本であるマジックミラー号には、大きな変化が起きている。

「2016年の10月に、ディープスはSOD流通から移籍したんです。そのタイミングでシリーズの名称を『マジックミラー号』から『ザ・マジックミラー』に改めました。ミラー号もミラー便も『ザ・マジックミラー』シリーズとしてさらにパワーアップさせていこうという決意です」

先ほど紹介したマメゾウ氏の著書には、「SODグループの長男であるディープス」と述べる箇所があり、関係者の苦渋の決断が窺える。渡邊社長も、学生時代からマジックミラー号のファンだったがゆえに、ディープスの採用試験を受けて入社したのだった。

「就活中に、ディープスが新卒を募集していることを知って、一番好きなことを仕事にしたいと決断して、応募しました。AVメーカーは沢山ありますが、マジックミラー号は、AVファンなら誰でも知っているだろうと思ったんです」


「一般男女モニタリングAV×マジックミラー便コラボ企画 オフィス街で声をかけた大手企業に勤める美人OLにいきなりザーメンぶっかけ!射精の早さに悩む男性の早漏改善のお手伝い中に予期せぬ連続暴発!心優しいインテリおま●こはデカち●ぽをねじ込まれザーメンまみれでSEXまでしてしまうのか!? 2 in丸の内&銀座」(放送:VENUS)

素●AVを売りとする多くのAVメーカーがあるなか、ディープスの素●作品への思いを聞いてみた。

「素●に大切なのは『恥じらい』だと思っています。この部分をどこまで引き出して撮れるかというところに腐心していますね。最も女の子の素が出るのは笑ってるときだと思うんですよ。ウチは女の子が笑顔を見せてくれるように心がけています。明るい素●物であり続けたいですね」

女優を撮るのとは違い、素●を撮る場合は「予測がつかない」のが苦労どころであり、また醍醐味だという。

「ここで脱ぐぞ、と思わせておいてやっぱり脱がないなんてことは本当によくあります。一方で、どう見てもおぼこいタイプだと思って声をかけた女の子が、撮影が始まると騎乗位で腰を振り始めたりすることもあります。このコは一体どういう男性遍歴を経てきているの? という意外性で興奮させられるパターンですね」


「男女の友達同士が2人っきりの密室でキス技コンプリートできたら即謝礼!2人の距離が急速に縮まる12種類のキスでイチャラブな雰囲気になったリアル素●大学生の男女は友情の壁を越えて濃厚ベロチューSEXしてしまうのか!?」(放送:チェリーボム)

出演をお願いすべく、声をかける女の子には、どのような基準があるのだろうか。

「さっき言った『恥じらい』にも通じるんですが、清楚に見える女の子ですね。ユーザーさんから寄せられる声の中には、『ディープス作品に出てる女の子の服がちょっとダサい』という指摘があるんですが、実はいざカメラを回すと、そういう女の子のほうがエロいんですよ。流行りの服を着ているコよりも」

ディープス作品は基本的に、外注のフリー監督ではなく、社員監督たちが撮っている。先の行動が読めない素●女子たちとの真剣勝負は、社員監督の育成には絶好の場と言えるだろう。

渡邊社長によると、多くの社員監督は、やはりマジックミラー号のAVが好きでディープスの採用面接を受けて入社した、頼もしき面々なのだという。


「しごいてしゃぶってヌキまくり!!素●女子大生が無数に生えた壁ち●ぽの即ヌキに挑戦! 3」(放送:Splash)

「例えば、『マジックミラー物でこういうネタをやりたい』といったぐあいに企画を出して、ゴーサインをもらった監督が撮るというシステムです。ウチは、制作部全員が月に1度の決まった日に企画書を出す義務があるんです」

この会議で、企画書を一見しただけで「これは売れる!」と周囲を確信させたのが、『壁ち●ぽ』シリーズだ。女性に声をかけ、「壁の穴から生えたたくさんのペニスを射精させてください。1発につきビッグなご褒美をあげます」と勧誘する企画である。

「おとなしそうな女の子が、ご褒美を欲しいがために、壁の穴から飛び出すチ●ポを鬼のような手コキやフェラで抜く、そんなビッチな姿をさらしてしまうギャップで人気があります。素●女子が壁のチ●ポに囲まれている絵がすごいですし、精子の飛び具合も見どころですね」


「SEXのハードルが異常に低い世界8~魅惑の共学校編~」(放送:AV王)

さて、今月もディープスのAVがスカパー!アダルトで多数放送されるなか、マジックミラー物以外で注目すべき1本が「SEXのハードルが異常に低い世界8~魅惑の共学校編~」(AV王)だ。旬な企画単体女優を起用して2012年に始まった大掛かりなシリーズで、同年の大ヒット作となった。

「スカパー!さんで放送されるこの第8弾は、2014年の作品で、学園を舞台に先生、生徒、父兄がかわいい女子●生とヤれちゃうというファンタジー大作ですね。素●物に特化した現状では、このシリーズの新作を撮る予定がありませんので、ぜひ今回の機会に見ていただきたいと思います」


「愛息に伝えたい・・・妊娠させるための性教育 DX」(放送:ダイナマイトTV)

女優物で言うと、『妊娠させるための性教育』シリーズも、AV王とダイナマイトTVで放送される。熟女の瞳リョウとおぼこ娘の小西まりえの他、秋野千尋、小早川怜子、三浦恵理子、森ななこなどのそうそうたる女優陣が登場の番組だ。

以上の2シリーズはディープスの看板でもあった。もうディープスで、こういった女優物を見られることはないのだろうか?

「AV業界って、流行りと廃りをずっと繰り返しているじゃないですか。だから、女優路線を復活させて新しい流れを作る可能性もあるかもしれないですね。また、素●の中にいる逸材をいつかAVデビューさせたいとも考えています」


「顔出し解禁!! マジックミラー便 未成年素●総勢30人! SEX20人の超拡大スペシャル! 10代のうぶなキツキツオマ○コに初めてのデカチン挿入で激イキ絶頂!! 2枚組10時間!!  in渋谷・原宿・池袋・秋葉原・新宿・上野」(画像提供:ディープス)

ただ、新しい流れを作ることに意欲的な同社ではあるが、ヒットしたシリーズを他社に真似て作られることも少なくない。特に素●物では顕著な傾向だが、同社はどう戦っていくのか。

「素●物の作品のクオリティは、弊社が業界で一番だと自負しています。何度も言っちゃいますが、我々のこだわりは、女子の恥じらい、女子の本来のかわいさと秘めたエロさ。そういう部分を一番引き出しているのがディープスだと思っています。また、恥じらいを引き出すための企画もオリジナリティのあるものを常に心がけています。『企画力、プラス素●』が、ディープスの売りですね」

確かに、社長の言葉に誇張はない。実際、今年5月に結果が発表された「AV OPEN 2018」では、600分の大作『顔出し解禁!! マジックミラー便 未成年素●総勢30人! SEX20人の超拡大スペシャル! 10代のうぶなキツキツオマ○コに初めてのデカチン挿入で激イキ絶頂!! 2枚組10時間!!  in渋谷・原宿・池袋・秋葉原・新宿・上野』が、総合2位に輝いている。ディープスの次なる挑戦に、要注目である。

Profile

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文・沢木毅彦
さわき・たけひこ 1961年生まれ。フリーライター。AV草創期よりAV専門誌にレビュー、取材記事を寄稿。月刊誌、週刊誌、WEBで細々と執筆中。香港映画と香港街歩きマニア。ビールは香港の海鮮屋台で飲むサンミゲル(生力)とブルーガール(藍妹)が最好。
twitter:@berugiisan

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