アダルトレーベルの歴史研究

2002年にAV業界に参入したケイ・エム・プロデュース社の看板レーベルとして知られるmillion。初期には専属女優として売れっ子ばかりを揃え、初代ミリオンガールズによる全国イベントは、社会現象を巻き起こすほどの注目を浴びたものだ。あれから十数年が経ったいま、millionが目論む新展開とは……!?

第2回 million「ウチの専属で顔と名前を売りませんか」


ミリオンガールズZ2014〜2016・佐倉絆(画像提供:ケイ・エム・プロデュース)

第2回 million「ウチの専属で顔と名前を売りませんか」

振り返れば、当時のAV業界にとってあれは久々のセンセーショナルな話題だった。2002年に新規参入してきたAVメーカー、ケイ・エム・プロデュース(略称・KMP)だ。専属女優として及川奈央、神谷沙織、長谷川瞳、早坂ひとみ、紋舞らんという当代随一の売れっ子たちが顔を揃えたのだ。彼女ら単体女優を擁して存在感を誇ったレーベルがmillionであり、今に至るまでもKMPの看板レーベルであり続けている。

「AVメーカーにとっては、看板女優というのがやはり必要なんですね。millionってこういうレーベルだ、KMPってこういう会社だとアピールするには、アイコンとなる存在が大切。それがないと、プロモーション活動の際に、どの画像を使うの? ということになってきますから」


「佐倉絆ぶっかけ解禁 顔射60発」(放送:kmpチャンネル)

そう話すのは、製作とキャスティングを担当する部門の幹部氏。及川奈央、神谷沙織、長谷川瞳、早坂ひとみ、紋舞らんの5人はAV出演のみならず「ミリオンガールズ2003」としても始動し、歌も歌った。KMPは、発足直後から、他のメーカーがやっていないことを果敢に攻めていこうと考え、その1つがミリオンガールズによる「全国ツアー」だった。一般的なビデオショップでのイベントではなく、ホテルなどの広い会場を押さえ、ファンやショップの担当者を集めておこなっていたのだ。

「millionは画期的で、ミリオンガールズの他にも、女優のユニットをいくつも作ったんですね。『うまなみガールズ』『おかずっ娘。』などもありました。女優のグループを作っていろいろなイベントを打つことで、ファンとの交流を図ろうという取り組みは、millionが初めてだったと思うんです」

こうした関係者の耳目を引くハデな活動は、これから業界入りを目指す、女優のタマゴたちにとっても魅力的に映ったようだ。


「麻倉憂・つぼみ~『ゆうつぼみ・放課後に咲く…』」(放送:kmpチャンネル)

「当時、単体女優を抱えるプロダクションの人に聞いた話ですが、デビューさせたい新人の女の子は、まずmillionに売り込みに連れていくと言ってました。女優にとっても、勢いのあるメーカーに出演することによって価値が上がると考えるのは当然でしょうね」

多数の女優がmillionに集まってくるなかで、その最高峰とも言えるミリオンガールズに抜擢されるためには、何が決め手になっていたのだろうか。

「ビジュアルはもちろん重要なんですけど、オフ会やイベントなど、AV以外の活動も積極的にしてくれる女優さんを発掘しようと常に思っています。ウチは他のAVメーカーよりも、店舗(ビデオショップ)イベントも多いと思うので、一緒に組んで、われわれと共に成長していけるような女優をずっと望んでいます」


「新生!ミリオンガールズZがスゴイ! ~あいさつ代わりに、メンバーの最高にエロいシーンをお届けします!~」(放送:kmpチャンネル)

だが、「ミリオンガールズ」は、小沢菜穂、如月カレン、桜朱音の3人がいた2005年でいったん終了。そして、2010年に藤井シェリー、麻倉憂、大石のぞみの3人で5年ぶりに復活した。

「ミリオンガールズの活動は、作品の売り上げが伴わないと厳しいわけですよ。AV業界のバブル期が過ぎて、そういうシビアな部分での判断があって、2005年で終了していたんです。そんな状況のなか、2010年は、初期のミリオンガールズを担当していた社員スタッフが会社を管理する側に回っていたんですね。彼らが『millionが勢いがあった時代を忘れてるんじゃないか? あの時代は作品がヒットしようがしまいが楽しく活動してたじゃないか?』というふうに言ってきた。それで、もう1回、原点に帰るという意味もあって復活させたんです。初期の頃はミリオンガールズとして活動すること自体、プロダクションをはじめ業界関係者から注目されていたわけですから、ミリオンガールズがmillionに存在しているということが大事だと考えたんです」


「ミリオンガールが夢の競艶!星美りかと坂口みほののダブルドリーム」(放送:kmpチャンネル)

2008年に「美神」(million)でデビューしたスター女優・藤井シェリーの存在も、ミリオンガールズ復活の大きな要因だった。million生え抜きの藤井シェリーは、ミリオンガールズ2010から2011、2012まで、メンバーに名を連ね、millionの屋台骨を支えた。

「やっぱり最初は右も左もわからずぎこちなかったんですけど、われわれと一緒になってイベントを盛り上げてくれて、着実に人気者になっていきましたね。2011年に『超美神』(million)でデビューして、ミリオンガールズ2011と2012で活躍した神咲詩織もそうです」


「【桜井あゆ】ミリオンガールズZ電撃加入!「イカセ」の洗礼で落涙の大絶頂!」(放送:kmpチャンネル)

彼女たちの1ヶ月の平均的なスケジュールは、AVの撮影を1本と、イベントを3〜4回。さらにプロモーションのため毎週のように店舗にも行くという濃密なもの。ほかに取材や雑誌のグラビアの撮影が入るのだ。女優とメーカーがAV以外での活動も含めて戦友のような関係を結ぶ構図は、先月に取材をしたSODstarにも通じるところがある。やはりと言うべきか、この幹部氏によれば、ライバル視している相手の筆頭こそSODstarだとか。

だが、生え抜きの女優と二人三脚で走るSODstarとの、大きな違いが見えるようになるのが、2014年だ。この年に結成されたミリオンガールズは、「ミリオンガールズZ」に改名(Zの由来は、勢いのあった某アイドルグループにあやかったとのこと)。

「Zになってからのメンバーは、佐倉絆以外は、他社からの移籍組と企画単体で活動していた女優さんなんです」


「潜入捜査官 友田彩也香」(放送:kmpチャンネル)

こうして、アイデアポケットの人気専属女優だった星美りかの他、桜井あゆ友田彩也香など、そうそうたるメンバーが名を連ねたのである。

「桜井さんと友田さんは、キカタン(企画単体女優)の頃からウチのBAZOOKAなどの企画系のレーベル作品にたくさん出演してくれていて、イベントに参加してもらったところ盛況で、これはミリオンガールズに向いてるんじゃないかってことでオファーしたんです」

キカタンの女優を専属女優に転身させるのは、このメーカーのお家芸ともいえる。キカタンのトップアイドルだった成瀬心美がケイ・エム・プロデュースの宇宙企画レーベルに2012年から専属(その後、millionに移籍)になり、業界の話題をさらったことはAVファンなら記憶に新しいだろう。


「黒人解禁メガチ●ポ世界大戦(ワールドファック) 佐倉絆」(画像提供:ケイ・エム・プロデュース)

「もちろん、人気のキカタン女優を独占したいという戦略です。でも、利害が一致しないと叶わない。専属になると撮影は月に1本ですが、プロダクションとしては、企画単体で月に10本以上仕事してもらったほうが利益になりますからね。そこで、女優本人の意思に委ねられるわけです。ウチとしては、撮影本数は減ってしまうけど単体女優としてイベントなどを仕掛けて、我々と一緒に顔と名前を売っていきませんかって持ちかけます。これに魅力を感じてくれる女優さんもいれば、そうではない女優さんももちろんいます」

そして時は流れ、今年3月時点でのmillionの看板娘は、唯一の専属女優・佐倉絆だ。2014年8月にデビューして以来、AV界を代表する単体女優のひとりに育った彼女は、millionひと筋で5年目を迎えた。幹部氏によれば、それ以前の多くの新人女優は、初めてのイベントやプロモーション活動の際は、ガチガチに緊張して何もしゃべれず、あいさつするのが精一杯だったが、佐倉絆は当時から堂々としたものだったという。

長く専属でいられるのは、ファンに飽きられないよう、女優本人とメーカーサイドが努力を続けている証拠でもある。佐倉絆が2016年に解禁した「黒人男性」とのSEXは、その好例だろう。


「緊縛令嬢 佐倉絆」(画像提供:ケイ・エム・プロデュース)

「佐倉絆の黒人男性物や緊縛物といった大きな解禁作品は話題性が高いですね。看板女優の話題作は売上にも大きく影響します。ただ、毎回ハードなものを続けるのではなく、何ヶ月かに1回インパクトのあるものを、という戦略でやっています」

こうして奮闘を続ける佐倉絆にとって、強力な援軍になりそうな新人が、今年4月に登場する。millionの専属として、夢見照うた(ゆめみてうた)がAVデビューするのだ。インパクトのある芸名に加え、『日本を代表するあの3大アイドルグループの最終オーデションにすべて合格しながら、すべて辞退した奇跡の美少女』として、デビュー前から大きな注目を浴びている新人女優だ。

「有名になりたいという願望も強いコで、面接で会って話しているときに、イケると思いました。王道の美少女のビジュアルでイベントをやったら多くの人を魅了するんじゃないかなって思ったんです。で、この個性的な芸名を考えるのに会議で2時間かかりました(笑)」


「ザ・ラスト・アイドル・デビュー 夢見照うた」(画像提供:ケイ・エム・プロデュース)

なにしろ、「3000年に一度の正統派アイドル」のキャッチフレーズで活動している某アイドルグループに所属していた本物。当時を知る男たちにとっては、「マジか! あの子が脱ぐのか……!?」と話題沸騰なのだ。KMPが全社を挙げて「久しぶりの別格」と惚れ込むのも当然だろう。

「販売サイトでの予約も殺到して、初回プレス分がすぐに売り切れになったんです。もうちょっとリリース本数を出しておけばよかったと思いましたよ。反響を見誤ってました。夢見照うたには、佐倉絆のいいところを見て成長していってくれたらいいなと思います」

ミリオンガールズZは2016年で休止となったが、佐倉絆&夢見照うたの布陣は、トップ単体レーベル健在のアピールとなるに違いない。そして、今までたくさん楽しませ興奮させてくれたmillionを、今こそ応援したい!

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http://www.km-produce.com/

Profile

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文・沢木毅彦
さわき・たけひこ 1961年生まれ。フリーライター。AV草創期よりAV専門誌にレビュー、取材記事を寄稿。月刊誌、週刊誌、WEBで細々と執筆中。香港映画と香港街歩きマニア。ビールは香港の海鮮屋台で飲むサンミゲル(生力)とブルーガール(藍妹)が最好。
twitter:@berugiisan

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