「なんかね、ゾッとしたと同時に、イマドキの女の子は奔放だなぁと思いました」。
野垣さん(44歳=仮名)がギャル2人組を乗せた時のエピソードだ。
「2人とも女子大生ぐらいかな。終電が出たあとの時間帯だったので、午前1時過ぎでしたね」
2人は酒を飲んでおり、終始、BLゲームとおぼしき話題で盛り上がっていたという。
「自分はよく知らないんですけど、女性向けのエッチなゲームなんですかね? 見た目は普通の女の子なのに、結構際どい話をしていて……」
そのうち、1人の女の子が彼氏の話をし始めた。
「実はこの前さ、●●君(彼氏の名前)に女装させたの」
「マジで? ああ、でも、M男だったもんね」
「そう。いつも私がしてあげるほうだから……●●君が仰向けで寝ているとき、私のパンツを履かせてやったの」
「ギャハハ」
「そしたら、『やめろよ~』とか言いながらも脱ごうとしないからさ。そのまま、パンツの上から触ってやったら、濡れてるの」
「……なんか、エロいね、それ」
酔っているとはいえ、こうしたプレイ内容をタクシー車内でぶちまけ始めたのだ。
彼氏に女物のパンツを履かせた女の子は、さらに恐ろしいことを言いだした。
「逆に私が彼氏のパンツを履いてやってさ。それで、上に跨って、股間を擦り合わせたの」
めくるめくような倒錯の世界を想像してしまって、野垣さんは運転をしながらも、ひとりドキドキしていたという。
「すごいなあ、それ。彼氏はそれで感じていたの?」
「もう凄かった。女の子みたいにアンアン喘ぎ始めて。かわいかった」
「かわいいいの? だって、あんたの彼氏、もう55歳でしょ?」
彼氏の年齢を聞いた途端、野垣さんは思わず「えええーーっ」と叫んでしまったという。
「つい大きな声を出してしまって。そしたら女の子2人も私の驚きように大笑い。『運転手さん、こっそり聞き耳を立てていたんだ~』とか『運転手さんも、結構M男っぽいよね』とか、弄られる始末。いやあ、あのときはほんと、久しぶりに恥ずかしい体験をしました」
困ったような顔をしつつも、野垣さんはまんざらでもない様子だった。