大人のコラム

タクシードライバーの「破廉恥」乗務日誌

タクシードライバーの「破廉恥」乗務日誌

このコーナーは「週刊大衆」ベテラン記者の柚月怜氏が、街のタクシー運転手さんたちに乗客の破廉恥な行状をお伺いしたものです。タクシー運転手さんといえば、世の中で一番「街の事情に詳しい方々」といっても過言ではありません。新聞やテレビでは決して報じられない一般人たちの「ハシタナイ素顔」に腰を抜かすことになるでしょう。なぜなら、この報告書には「真実」しかないのですから。ー「夕やけ大衆」編集長ー

CASE10「たいした話じゃありませんが……」
1/14 更新

CASE10「たいした話じゃありませんが……」

「僕の体験なんて、全然たいしたことないですよ。すみません」

小名木さん(44歳=仮名)はつねにニコニコ顔を崩さない人当たりの良いタクシードライバーだ。

見た目も大人しいタイプで、「すみません」が口癖の気弱な性格でもあるせいか、酔っ払った客によく暴言を吐かれたり、愚痴を延々と聞かされたりすることも少なくないとか。

「でも、ムカつくとかはないですよ。僕は子どもの頃からこんな感じだったので。自分の感情を押し込めるのが得意なんです」

そんな小名木さんが「たいしたことではない」と前置きしつつ、一度だけ激しく感情を揺さぶられた出来事を告白してくれた。

「2年前の夏です。深夜、すっごいミニスカートを穿いた若いギャルを乗せたんです。年齢はまだ20歳ぐらいかなぁ。いかにもキャバクラ嬢って感じでした。お店でだいぶ飲んだみたいで、乗車されたときは、かなりフラフラでしたね」

ギャルは後部座席の背もたれにどっかりと身を沈めるや、口を半開きにして、すぐに眠ってしまったという。

「とにかくスカートが短いから、パンティが丸見え。しかも、だらしなく両脚をおっぴろげておられたので、こっちはバックミラーを何度もチラチラ見てしまいました」

パンティはパープル系でセクシー。対向車のライトに照らされるたび、パンティから陰毛がわずかにはみ出ていることまで確認できたという。

彼女いない歴22年で、風俗などにも遊びに行かない小名木さんはそれだけでもう鼻血が出そうになった。

さらに、感情が揺さぶられたのは、目的地に着いたときだ。

「お客さん、着きましたよ」

パンチラに目を奪われながらも、ギャルに声をかけると、

「あ? うう~ん」

眠そうに目をこすりながら、欠伸をしていた。

だが、次の瞬間、

「あああーー!」

ギャルは急に叫んだ。

「どうされました?」

「ヤバイ。コンタクト、落ちた」

こう焦りながら言うと、ギャルは座席に額をくっつけんばかりの勢いで、コンタクトを探し始めたという。

「猫みたいな格好……四つん這いになって。だから、パンチラどころか、スカートからむっちりとしたお尻も露わに。そう、Tバックだったんです」

小名木さんは興奮して鼻息を荒げながらも、

「大丈夫ですか?」

と声をかける。

「ない、ない……」

ついには座席の足元にまで顔を突っ込む形で、探し始めたそうで、

「見られても平気なのか、酔っぱらっていてあまり意識していないのか。どっちにせよ、ものすごくアクロバットな体勢になって、『ないよ~』って、お尻を振りまくっていました」

さらに、ギャルは、

「私、見えないから、運転手さんもこっちきて探して」

と言ってきたので、「かしこまりました!」と喜び(!?)勇んで、後部座席へ。

「ギャルの足元に顔を近づけて、コンタクトを探しつつ、チラチラと間近でパンティを鑑賞しました。あのときは本当に興奮して、股間は痛いぐらいに腫れていました」

実はコンタクトもすぐに見つけていたのだが、しばらく知らない振りをして、ギャルの足元に居続けたとか。

「ね、たいした話じゃないでしょ。すみません」

と小名木さんはニコニコ顔で、やっぱり謝るのだった。

取材&記事:柚月怜(ゆづきれい) 20代の頃より「週刊大衆」の記者として、街の妖しい噂やエロスポットを中心に取材。官能作家として、著書『惑わせ天使』(双葉社刊)もある。

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